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大人の七五三 開催

文化・意味の再編集

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祝う対象を問い直す

背景 / 問い

七五三は、医療が発達していなかった時代、乳幼児の死亡率が高かった日本において、「七歳までは神の子」と言われるほど、子どもが生き延びること自体が奇跡に近かった時代に生まれた文化です。本来の意味は「子どもを祝うこと」ではなく、「生きてここまで来たことへの感謝と肯定」でした。

 

しかし医療が発達した現代において、その前提は変わっています。​​ここで重要なのは、七五三は「子供を祝いたい」として始まったのではない。「生き延びていることを祝いたい」という意味合いで始まったということです。では、「生き延びていることを祝いたい」という前提を抽出したとき、医療が発達している現代において「生き延びていることを祝う対象」は誰でしょうか?

問いの再定義

現代において祝う対象は、学生という立場から社会に放り出され、突然「守られない側」になる20代なのではないかと考えました。仕事をしなければ生きていけない現実に直面しながら、それでも懸命に生き延びている世代。同時に最も成長が期待され、離職率など社会的にも注目されている世代です。20代こそ、祝われ応援されるべき節目に立っているのではないでしょうか。

企画の設計

23歳・25歳・27歳を対象にした「大人の七五三」を開催。​

日本の伝統文化を否定したり、形式をなぞることが目的ではない。七五三が本来持っていた「生きてここまで来たことを、社会全体で肯定する」という意味を抽出し、現代の文脈に合わせて再配置することを試みました。伝統が生まれた理由に立ち返り、今の社会に適用し直すことを設計の軸に置いています。

学び / 視点

文化や慣習は、起源を理解せずに続ければ形骸化するが、理由に立ち返ることで、新しい意味を持たせることができます。

 

意味を考えることは仕事においても同様で、なぜ始まったのか分からないまま続いている業務などにも通じています。

 

形式ではなく意味から考えることで、文化も仕事も、今の社会にフィットする形へ更新できると感じました。この企画を通して、私は「形式ではなく意味から設計すること」が、文化にも仕事にも共通する重要な視点だと学びました。

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装飾は会場にあった照明に宇宙の装飾を施し、普段の日常から離れてより広い視野で話せるように制作。

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この企画は祝う世代を子供から20代へ横展開や拡張を目的としたものではなく、「今、どこに意味の再定義が必要か」という問いに対する実験として設計しています。

2017/11/27 開催​

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